横浜・大船 込江保次税理士事務所

相続開始後の流れ
1.相続の開始
2. 死亡届の提出
3.葬式費用
4.遺言書の確認
5.財産債務確認
6.相続人の確認
7.相続の放棄
8.準確定申告
9.遺産の評価
10.分割協議書
11.名義変更
12.相続税の申告
13.事業の継承
14.相続財産運用
新税率速算表

相続開始後の流れ


近しい方が亡くなられますと悲しみの内にもやらなければならないことが沢山でてきます。
突然の時にどのようなことをしたら良いのかについてまとめてみました。
(番号通りの順番では無い場合もありますので、御留意下さい。)
当会計事務所でお力になれることもあるかと思いますので、まずはお気軽に御相談下さい。

尚、このページの内容をPDFファイルとしましたデータを作成しましたので、ダウンロードして合わせてご利用ください。

相続開始後の流れ(PDF) のダウンロード



1.相続の開始
    被相続人の死亡により相続が開始します。
    この日を「相続開始の日」と言い、亡くなられた方を「被相続人」と言います。
    ※ 被相続人の方の御冥福をお祈りします。

2. 死亡届の提出
    相続開始日から7日以内に、市区町村に提出します。
    ※ 死亡診断書を添付します。

3.葬式費用の整理
    葬式に掛かった費用は相続税を計算する時に控除することができますので、領収書に誰が支払ったのかなどをメモ書きして保存しておくと良いでしょう。
    ※ 香典返しの費用やお墓の購入分は葬式費用にはなりません。
    ※ 初七日以降の法要費用は葬式費用にはなりません。

4.遺言書の有無の確認
    遺言書が残されていないかを確認します。
    ※ 有れば家庭裁判所で確認を受けてから開封します。

5.相続する財産と債務の確認
    まずは被相続人がどんな財産と債務を持っていたのかを確認します。
    とりあえず思い当たるままに一覧に書き出してみると良いでしょう。
    預貯金については亡くなられた日付で残高証明書を発行してもらって下さい。
    ※ 電話の加入権など見えないものもありますので、注意が必要です。
    ※ 書画や骨董品など価値が不明なものも一応書き上げて置くのが良いでしょう。

6.被相続人と相続人の確認
    戸籍謄本により被相続人と相続人の確認をします。
    遠隔地の場合は郵送により戸籍謄本を取り寄せることもできます。
    ※ 戦争などで戸籍が残っていない場合などには専門家に相談をしてみて下さい。
    ※ 基礎控除額は、「5千万円+1千万円×法定相続人の数」です。

7.相続の放棄、限定承認の手続き
    相続する財産よりも債務の方が多い時などでは、相続の放棄(最初から相続人にならなかったこととする)や限定承認(相続した財産の範囲内で債務も相続する)を受けることがあります。
    ※ 相続人となったことを知った日から3ヶ月以内に行う必要があります。
    ※ 家庭裁判所に申し出ることになりますので、専門家に相談するのが良いでしょう。

8.準確定申告書の申告と納付
    亡くなられた年の1月1日から亡くなられた日までの被相続人の所得について、必要であれば確定申告をすることになります。
    所得税を納めなければならない場合は当然ですが、戻ってくる場合もありますので、専門家に相談してみて下さい。
    ※ 申告と納付の期限は、相続開始の日から4ヶ月以内です。

9.相続する財産と債務の評価
    5.で確認をした財産と債務のそれぞれについて相続税法に当てはめて評価します。
    建物は通常固定資産税の評価額と同額ですので簡単ですが、土地などはとても複雑となりますし、相続税の申告書を提出ことによって相続税額が少なくなる場合もありますので、専門家にいろいろと相談をしてみて下さい。

10.遺産分割協議書の作成
    被相続人のどの財産と債務をどの相続人が相続するのかを、すべての相続人が認めたことを証明する書類です。
    書店で売られている書式集などを利用して相続人が作ることもできますし、専門家に依頼する場合もあります。
    ※ 相続人全員の実印と印鑑証明書が必要になります。

    遺産分割協議書のひな形(PDF) のダウンロード


11.相続した財産の名義変更の手続き
    土地建物の名義変更(所有権移転登記)や預貯金、電話加入権、自動車などの名義変更の手続きをします。
    10.の遺産分割協議書や相続人の実印と印鑑証明書など名義変更をする財産によって必要となる書類が違いますので確認してください。
    ※ 名義変更が終わらないと相続開始の日以後預貯金の引出しは基本的に出来ません。
12.相続税の申告と納付
    10.の遺産分割協議書を元にして相続税の申告書を作成します。
    納税額がある場合には各相続人ごとに納付もする必要がありますが、延納(分割払い)や物納(物での納付)をすることも可能ですので、専門家に相談した方が良いでしょう。
    ※ 申告と納付の期限は、相続開始の日の翌日から10ヶ月以内です。
13.被相続人の事業を引き継ぐ場合
    被相続人が生前行っていた事業を相続人が引き継ぐ場合には、各種の届出書を提出する必要がありますし、その届出により税務上有利になる場合もありますので、是非専門家に御相談下さい。
14.相続した財産の運用についての御相談
    相続した財産を売却したい、相続した土地建物を賃貸したいと思った場合には、その時期や届出などにより税務上有利となる場合がありますので、是非専門家に御相談下さい。


平成15年分から適用となる新税率

相続税の速算表
法定相続人の取得金額税率控除額
1,000万円以下10% − 
1,000万円超  3,000万円以下15%50万円
3,000万円超  5,000万円以下20%200万円
5,000万円超 10,000万円以下30%700万円
10,000万円超30,000万円以下40%1,700万円
30,000万円超50%4,700万円

贈与税の速算表
基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10% − 
200万円超  300万円以下15%10万円
300万円超  400万円以下20%25万円
400万円超 600万円以下30%65万円
600万円超1,000万円以下40%125万円
1,000万円超50%225万円


以上、簡単ですが相続が開始した後の流れについてまとめてみました。
相続税の申告と納付までを10ヶ月以内で行わなければなりません。
随分と時間があるようですが実際には短く感じることが多いようです。
より具体的な御質問等がございましたならば当事務所までお問い合わせください。

電子メール>> info@komie.com、 電話>> 045−891−8360




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