愛しのクーバ・ハマりのメヒコ 10日目
いよいよキューバを発つ日が来てしまった。名残り惜しくもあり、でも、
またすぐに戻ってくるからいいやって思う部分もありの複雑な心境。
飛行機の時間が11時45分だったので、9時前にホテルフロントに
集合して空港へ向った。前日、というか明け方までキューバの最後の夜を
楽しんでいた人がほとんどだったようで、みんな眠そうだった。
ホセ・マルティ空港に着くとそこは相変わらずの人混みだった。その中を
訳も分からずツアー一行の後に従い、何とかチェックインをした。ほぉっ。
(ツアーと言ってもチェックインはホテル同様に個人でするので、もしも、
しくじると飛行機に乗れないってことも有り得るのだろうか?)
さすがにまだ出発までは1時間以上もある。とはいえ、出発ロビーも当然
人が多くて、椅子など空いているわけもない。うぅ、眠いぃぃ。ZZzzz...
と壁にもたれて一人ぼぉっとしていると、突如ツアーのメンバーのひとりが
ノートを持って近付いてきた。(彼女は少し英語が話せる)
「日本に行くことがあったら連絡するから、住所と電話番号を書いて」
ってホントぉ? ま、どうせヒマだしいいかって感じで書いていると、彼女
の旦那がカメラを構える。どうやら、奥さんと一緒の写真を撮らせてくれと
言うことらしい。(彼は英語は話せない) それではと、ポーズなどして、
カメラに収まった頃には、その他のツアー御一行様も、時間を持て余したの
か、それとも、名残りを惜しんだのか事実のほどはわからないが、いきなり
撮影&サイン会が始まってしまった。 \\(;^◇^;)//
と、そんなことしつつも、実は冷静であった彼等は、しっかりと飛行機に
一番で乗るために、2つあるうちの滑走路へと出られるドアの前に順番を
取り初めていたのである。そう、キューバからメキシコへの飛行機では、
座席の指定などは無く、早いもの勝ちであるため、皆真剣なのであった。 ^^ゞ
そろそろ出発予定の時間が近付いて来た頃には、2つのドアの前には、一番
乗りをするための乗客が群がっていた。そして、空港係員が来て、1つの
ドアの前に止まった。それは、我々のいるドアとは反対のドアであった...
慌てた一行は、係員のいるドアの方へと大移動を始めるが、時既に遅し。
勿論、そのドアの前にも同じ様な考えの人達が群をなしていたので、ドアに
近寄ることさえ出来ないまま、無情にもその係員がドアに近い人間から順に
チケットを確認して、搭乗を始めたのであった。我々は飛行機に向って走る
人達を羨まし気に見ながら、自分の番を待つしかなかったのである。
(しかし、ホントにみんな滑走路を走る姿を見ると、滑稽でしか無かった)
結局かなり遅れてドアを通過出来たので、走ることなく飛行機に乗り込み、
いよいよ出発。乗客全員が昨夜は夜遊びしたのかと思うほどに、離陸と前後
して、みごとに静かになった機内。そして、およそ3時間後、間もなく
メキシコシティに着陸とのアナウンスが流れると、乗客一同が少し緊張した
雰囲気が伝わってきた。ま、まさか。。。 話しには聞いていたが、あれか?
ホントにそんなことがぁ? う、嘘だろう?
窓の外にメキシコシティが見えて、滑走路が見えてきた。そして、着陸。
すると、機内から一斉に「拍手」が起こった。や、やっぱり、ホントだった。
(しっかし、今の時代に、飛行機が着陸して拍手するかねぇ〜 ^^ゞ )
手荷物だけだったので、飛行機からロビーに着いたところでいよいよ8日間を
共にしたツアーのみんなともお別れだと思っていたのだが、カルロスに声を
かけられた。一言「一緒に来い」と。彼の家族みんなには、ツアーの中でも
一番親切にしてくれたし、きっと空港を出るところまで面倒を見てくれるん
だろうなぁと思ってついて行くことにした。しかし、、、
前回の経験から今度はちゃんと申告書を書いてから、税関のあの「ボタン」に
挑もうと申告書を取りに行って、一瞬カルロスと離れた隙に、彼は申告書も
持たずに「ボタン」の方へ。おいおい! メキシコ人だからって、それはない
だろうと思っているとやっぱり、係員に止められていた。でも、彼は何でか
理由がわからないらしかった。仕方が無いので、彼の分の申告書も持って、
説明してあげた。これではどっちが面倒見ているんだかわからないぞっ!
今度も無事に「ボタン」を通過すると、遂にメキシコに帰還。と思ったら、
カルロス家族を向える夫婦がいる。ん、誰だ? 一緒に行ったエリエッタ
(カルロスの次男ミゲールの彼女)の両親が、迎えに来ていたのだった。
納得。では、いよいよお別れと思ったら、これからエリエッタの家にみんなで
行って一緒に昼飯を食べるのだから一緒に来いと、立派な体格の彼女の父に
拉致されてしまった。(ま、どうせ何も予定は無かったからね)
彼の運転するフォルクスワーゲンのタイプ2(ワゴン車ですね)に、総勢8人
が乗り込み、いざ出発。どこをどう走ったのか全然わからなかったが、説明に
よれば、メキシコシティの南に向っているとのこと。途中渋滞あり、スーパー
での買い出しありで、結局1時間半ぐらいかかって到着! 静かな住宅地の
一角という感じだが、ここで捨てられたら絶対に帰れないなって所だ。 ^^ゞ
2匹の大きなドーベルマンに迎えられて、家の中へ。それから、メキシコ流
日曜日の昼飯(?)の始まり始まりぃ〜〜。 (*^o^*)
まずは、自家製ポテトチップとコークで、時間つなぎ。次に、両パパが、
テキーラを空け始めると宴は本格化してきた。徐々にテーブルの上を、両ママ
が作る料理が占領し始めて、もうこれ以上は乗せられないと言う頃になって、
作るのを諦めて(?)両ママがテーブルに着くと、宴は絶調に達したのだった。
特に自家製トルティージャが、超旨くて、タコスを作らないで、これだけで
何枚も食べてしまったほど。それにしてもみんな良く食べるし、良く飲むし。
ようやく一段落ついたのは、夕方5時過ぎ。実に、ここに着いてから3時間。
それでも、まだ両パパはテキーラをはさんで、キューバの話しで(多分)、
盛り上がっていた。こりゃぁ、長期戦だなと思い、まだそんなに飲んでいない
で冷静だったので、今のうちに今晩の宿を確保しておくことにした。勿論、
この前利用したホテルレオンに泊まるつもりだったが、電話番号が見つからな
かったので、メキシコ版ハローページで探し、電話をした。でも、予想通りに
無駄だった。そう、相手はスペイン語しか話せないのだ。そこで、こちらは
秘密兵器で、ミゲール&エリエッタのカップルに頼んでしまった。(安易だ)
彼等に英語で説明して、それを電話で伝えてもらって一件落着。これで、もう
何時までここで遊んでいても大丈夫。安心してテキーラが飲める。^o^//
その後、カルロスJr(カルロスの長男)とその彼女が登場し、(って、ここ
は、弟の彼女の家だぞぉ〜。メキシコの家族関係って限りなくオープンです。)
しばらく、盛り上がった後、彼等は今夜市内のどこかの公園で行われるという
ロックのライブに出かけて行ったのであった。そう言えば、カルロスJrと
彼女は二人して黒の皮ジャンを着込んで、見るからにそれっぽかったのだ。
それから、まだまだ宴は続き、結局そこを出たのは夜10時だった。
目一杯テキーラを充電したエリエッタパパの運転でカルロス家へ。空港からの
時よりも運転が荒いと思ったのは気のせいでは絶対に無いはずだ。だけど、彼
は、「加減して飲んだから大丈夫だ」としっかりと後ろを向いて説明する。
わかったから、運転中によそ見しないでくれぇ〜って感じだった。日曜の夜の
メキシコの道路というのは、結構こんでいたので凄く恐かった。何はともあれ
無事にカルロス家に到着。ここはコヨアカン地区だそうで、メトロの駅も近く
にある。エリエッタパパはホテルまで送ってくれると何度も言ってくれたが、
丁寧にお断り申して、最寄りのメトロの駅まで送ってもらうことにした。
何故だかひとつ駅を通り過ごして、次の駅のところで降ろしてくれた。うぅ、
ホントにあの運転は恐かったが、とりあえず生きていた。 (^_^)
そこからメトロに乗り、ホテルに着いたときには12時を回ろうとしていた。
確か、昼の12時に空港に到着したんだよなぁ〜。やっぱり、ここはメキシコ
だなぁと思いながら、眠りについたのだった。
10日目おしまい |